監督:バリー・ジェンキンス
出演:トレバンテ・ローデス、マハーシャラ・アリ、ナオミ・ハリス
撮影:ジェームズ・ラクストン
音楽:ニコラス・ブリテル
111分
みんなが絶賛するほどではないけど、見応えは十分!
マイアミのスラム街に暮らす黒人の少年シャイロン。ヤク中の母を持ち、同級生にいじめられ自らの居場所を見つけられずに育っていった彼は大人へと成長して行く先に一体なにを見るのか…。
恐ろしいほどの絶讃評を集めている話題のインディペンデント映画です。
アカデミー賞に向けての賞レースがアメリカではついに始まりましたが、そこで必ず話題になる作品の一つがこれ。数々のレビューサイトでほぼ満点に近い点を獲得し、必ずなにかしらの賞をかっさらっていく快進撃を続けています。
というわけで期待半分、疑惑半分で観に行ったわけですが…。
良くも悪くもザ・インディペンデント・アート映画でした。
これは完璧に好みによりますが、あまりこの手の作品が好きではない自分としてはやっぱり結局しっくりこず、「で?」って感じで劇場を後にしました。
この作品、結局何かドラマチックなことが起こるわけでもなく、また見せ場があるわけでもないのでちょっと退屈なんですよね。もっと言うと眠い。
ただしっかりとキャラクターを描けていたのは事実。
主人公の青年シャイロンは時間の経過に合わせて3人の俳優が演じていますが、しっかりとキャラクターの一貫性を保ちながら周りの影響を受け少しづつ自分が望む道から外れていくキャラクターを細かに表現しており、素晴らしいの一言。
しかしさらにすごかったのが印象的なサポーティング・ロールを披露したマハーシャラ・アリ。この人、出演時間めちゃくちゃ少ないのにすごい存在感を残していきました。間違いなく今年のオスカーに絡みます。ていうか獲ります、この人!
ストーリーに関しては何もすごいことは起こりません。しかしじっくりと丁寧にキャラクターを作り上げていくその展開はお見事。
はっきり言ってカメラは僕は嫌いでした。
とりわけ少年時代の手持ちグラグラ寄り寄りはとてつもなく混乱しました。
たまに何を見ているのか分からない瞬間もちらほら。少年の視点をカメラで演出した、のかもしれませんが、個人的には混乱以外の何物でもありませんでした。まぁこれもまた好みの問題ですかね。
まとめると、俳優陣は文句なしに素晴らしいです。
ただザ・アート映画なけだるい雰囲気や抑揚のないストーリーなど、ハリウッドエンタメ映画大好きな僕のような人にとっては、鑑賞中終始頭ポリポリになるのは避けられないかな、と…。
トレーラー
IMDb 8.7/10
Rotten Tomatoes 98%
metacritic 99/100
日本公開:未定
0 件のコメント:
コメントを投稿