監督:ジャスティン・カーゼル
出演:マイケル・ファスベンダー、マリオン・コティヤール、ジェレミー・アイアンズ
撮影:アダム・アーカポウ
音楽:ジェド・カーゼル
140分
ん〜、これもダメだったか…。
父が母を殺害する現場を目撃するという悲しい過去を持つカルは殺人罪によって死刑を宣告され、刑は執行。しかしその場で死んだと思われたカルは謎の組織によってとある施設に軟禁され、アニムスという装置を使った実験に参加することに…。果たして彼らの目的は何なのか、そしてカルはそこで何を目撃するのか。
はっきり言って失望したと言わざるを得ません。
年数でいったら浅いものの僕は結構『アサシンクリード』シリーズのファン。
アメリカに来てからはゲームをしてないので5以降はプレイしてないですが、とりあえず1〜4まではプレイしてかなりの時間を費やしたのを覚えてます笑
僕はあまりゲームにハマることはないのですが、このシリーズはそんな僕でも夢中になってプレイした数少ないゲームのうちの一つ。
そんなわけで今回の映画化もプロジェクトが発表された時から公開を待ち望んでいました。
が、正直がっかり。
この映画の最大の問題点は明らかで、それは過去編があまりに短いこと。
ちょっとあまりに現代パートに時間を割きすぎてベースとなったゲームの醍醐味である大河ロマン感がこの映画ではほぼ皆無です。
また現代パートは閉鎖された空間、というのはオリジナルのアイディアそのままですが、正直過去編の世界観も終始非常に狭っちい感じがしました。それもおそらく過去編の尺のせい。
閉鎖された空間と広大なマップを自由に駆け回るその対比のダイナミックさが、このシリーズの魅力だったのに。
そもそも過去に戻るのも10分とかそこらがぶつ切りで挿入されるだけなので、過去編はキャラクターデヴェロプメントも、ドラマもあったもんじゃありません。
本当にただアクションを見せたいがためって感じ。んー…。
その割には現代編も謎を謎で返すようなひたすらミステリアスな会話のオンパレードで見ているこちらは結構置いてけぼり状態。
アクションも現代パートにはほとんどないですし、かなり退屈します。
こちとら過去編が観たいんじゃいと笑
ただ試み的にはかなり正しい方向に向かってたと思います、この映画。
キャラを映画オリジナルにして過去パートと連動させるとか。
ただやっぱり過去パートの時間がもうひたすら短いから全く感情移入の余地なし。
アリアーヌ・ラベド演じるあの女アサシンとかすごくかっこよくていい感じのキャラだったのに、バックグラウンドの説明はまるでなし。そして、キャラのデヴェロプメントも皆無。
アクションなんかもすごくよく出来てましたし、俳優たちもうまかった。
ビジュアルに関してもカラースキームやルックデヴェロプメント(グレインやレンズアーティファクトをわざと使って"粗く"してる感じとか。)にすごく気を遣っているのを感じるし、VFXチームもその画面のクオリティにあったエフェクトで物語をしっかり支えていましたし、正直僕にも何がどう間違った方向に行ったのか不思議でなりません。
まとめると、ゲームのファンは間違いなく失望するでしょう。
普通の映画ファンもこのテンポの悪さは耐えられるものではないです。
というわけで、まったくおすすめできない作品でした。
いやぁやっぱりゲームの映画化はダメなのだろうか…。
トレーラー
IMDb 7.3/10
Rotten Tomatoes 19%
metacritic 36/100
CinemaScore B+
日本公開:2017/03/03
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