監督:テイト・テイラー
出演:エミリー・ブラント、ルーク・エヴァンス、レベッカ・ファーガソン
撮影:シャルロッテ・ブルース・クリステンセン
音楽:ダニー・エルフマン
112分
これ、かなりまずい...。
暗い過去を持つレイチェルは毎日乗る電車の車窓から人々の様子を眺め、彼らの人生を頭のなかで妄想することを楽しみに生きていた。そんなある日、電車からいつもとは異なる光景を目撃したレイチェルはショックを受け、彼女は再び深い闇の中へ放り込まれる。そして時を同じくしてこの街でとある女性の失踪事件が起こるが…。
この映画、僕の大好物だらけです。
大人なサスペンススリラーは個人的にかなり楽しめるジャンルの一つで、さらに俳優陣もイチオシ女優エミリー・ブラントを筆頭に、最近売れっ子のヘイリー・ベネットにレベッカ・ファーガソン、そして男優もルーク・エヴァンスなど、キャスティング的には100点をあげられるほどどストライク。
なんですか、これは。まるで僕のために作られたかのよう。トレーラーを初めて観た瞬間に絶対に見てやろうと心に決め、ついにこの日がやってきたわけです…。
が!
ひどい!ひどすぎる!
どこぞのC級ソープオペラに殺人事件とフーダニットが加わっただけのめちゃくちゃ安っぽいストーリーに加え、作りに関してもテンポがめちゃくちゃ遅く、映画序盤は回想シーンや登場人物のセットアップがぐっちゃぐちゃに挿入されしょっぱなからその不親切さに突き放されました。
そして僕が一番許せなかったのはキャラクターが揃いも揃って本当に非現実的かつ誰一人としてライカブルなキャラクターがいなかったところ。映画が始まってしばらくしてもおかしい人物しか出てこないところから、嫌な予感がしてたんですが、もう本当に登場人物全員、やることなすこと全てがありえないことばかり。
ベストセラー小説が原作らしいですが、よくまぁこんな無理くり作り上げたお話をハリウッドは映画化する気になりましたな。よっぽどネタ不足なんだろうか…。原作未読なんでなんとも言えないですが、映画の出来を見る限り脚色もひどい。
また話が非常に狭い世界での話なので、繰り返しが多いのなんのって。バリエーションの少なさに観ていて飽きがすぐ来ます。そしてカメラもそれを知ってか人物のどクロースアップが非常に多く、それも観ていて少しずつイライラしてきます。
エミリー・ブラントのこれまでのイメージを拭い去る女を捨てたような演技を筆頭に、ヘイリー・ベネットのビッチさ、レベッカ・ファーガソンの『ミッション・インポッシブル』の時とはガラリとイメチェンした普通の主婦役のハマり具合など、演技的なことに関してはまったく不満はありませんでした。
ただその見せ方とキャラクター、そしてストーリーがひどいので非常に残念な作品になってしまいました。
結構楽しみにしていただけにがっかりです…。
トレーラー
IMDb 6.7/10
Rotten Tomatoes 44%
metacritic 48/100
日本公開:2016/11/18
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