出演:マーク・ウォールバーグ、カート・ラッセル、ジーナ・ロドリゲス
撮影:エンリケ・シャディアック
音楽:スティーブ・ジャブロンスキー
107分
うむ、なかなか。
2010年メキシコ湾で発生したアメリカ史上最悪のオイルプラントの事故。その現場で一体何が起こっていたのか…?
なかなか良いです。
ピーター・バーグの映画といえば『バトルシップ』や『ハンコック』、『ランダウン』などアクションてんこ盛りで内容がすっからかんなイメージがありますが、最近はなぜかマーク・ウォールバーグとともに質の良いアメリカンヒーロー映画をせっせと作っています。というわけでタッグ2作目となる本作もなかなか見応えあるアクションドラマに仕上がっていました。
昔ほどではなくなりましたがドキュメンタリータッチな作風は相変わらずで、こういう作品にはバッチリとハマります。
さてこの作品、実は観る前は事故が起きてからのパニック映画を期待していたのですが、実際ことが起きるのは多分上映始まって一時間後とか。それまでじっくりキャラクターやその関係性で魅せてくれます。そしてそれをそこまで退屈せずに見れたのが自分的には結構な驚き。
またメインキャストであるマーク・ウォールバーグを始めとして、カート・ラッセルやジョン・マルコビッチ、ジーナ・ロドリゲスなどかなり好演でした。
マーク・ウォールバーグって何を演じてもマーク・ウォールバーグだけど不思議とどんな映画でもなじむんだよなぁ…笑
そして事故が起きてからはエンディングまで一気に魅せてくれます。これぞパニック映画の醍醐味!
ただ気になったのが、事故が起きてからはそれまで築き上げた彼らのキャラクターが画面のスペクタクルで薄れてしまっていること。
確かにキャラクターたちをケアするという意味ではそれまでのセットアップも無駄ではなかったのですが、このパニックの最中に彼らの関係性が変化するとか、それまでの人生の何かが変わったというのをしっかり画面で見せて欲しかったかなというのが正直なところ。
最初からただのパニック映画だったらそれでいいんですが、最初の一時間のセットアップがあったのにもったいないなと…。実話だからしょうがないけど、もうちょっとドラマチックななにかが欲しかったですね…。
あとこれは映画と関係ないですが、ちょっと嫌だったのがこの作品の上映前にすでにウォールバーグ×バーグのコンビの三作目である"Patriots Day"のトレーラーを流していたこと。本作や"Sully"のような実話に基づいたヒーローの話って僕大好きなんで、逆にこういう題材がうまい商売になっているのを知るのはなんとなく嫌な感じです…。
まとめると非常にうまくアクションとドラマのバランスが取れた上質なパニック映画でした。
ちなみにバーグタッグ三部作の完結編(?)となるボストンマラソンで起きた爆弾事件を映画化した"Patriots Day"は来年あたまに公開です。早っ!笑
トレーラー
IMDb 7.5/10
Rotten Tomatoes 83%
metacritic 68/100
日本公開:2017/04
追記:
2017/01/22 - 邦題、日本公開日変更しました。
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