監督:J・J・エイブラムス
出演:ジョン・ボイエガ、デイジー・リドリー、アダム・ドライバー
撮影:ダニエル・ミンデル
音楽:ジョン・ウィリアムズ
136分
まぁよくぞここまで出来ました!
観てない方のために、あらすじは省略で…。
ー以下ネタバレありー
正直1本の映画として完成度は高くないけど、よくぞこんな世界中にファン(そしてオタク)がわんさかいるシリーズの正統な続編の名にふさわしい作品が作れたな、と。
やはりJ.J.エイブラムスは才能ある監督だと思います。
しかし J.J.の悪い癖が出てるのも事実。
この人かなり誰かの顔を伺いながら作品を作る癖があって、今回もちょっと上手くまとめた感があります。
過去作でそれが一番顕著だったのが『スーパー8』ですね。
あれは完璧にスピルバーグの顔色をチラチラ見ながら作っていった光景が目に浮かぶほど、いわゆるJ.J.らしさが皆無(あ、レンズフレア以外ね…)。そして今回もそう。
確かにそれはそれですごく技量のいることだけれど、それではSWファンとしてでなく、いち映画ファンとしてはちょっと物足りなく感じてしまいます。
かつてJ.J.は『スター・トレック』という、これまた熱狂的ファンを抱えている一大シリーズのリブートをあれ以上にはなりようがないほど素晴らしい出来で我々を驚かせてくれました。
彼にはそれが出来る能力があると知っている今、新しい『スター・ウォーズ』を観て物足りなく思ったのは僕だけではないはず。
そのためなのか分かりませんが、お話的にもちょっといびつな印象を受けます。例えば、最後のデススターもどきのくだりも、いきなり現れて主人公たちレジスタンスを壊滅しかねない脅威になるわけですが、もうちょっとその恐ろしさというか存在感を序盤からチラつかせて欲しかった。
序盤は完璧にルーク・スカイウォーカーのいる場所が記録されたマップをマクガフィンとした追いかけっこが物語の主軸になっていて、結局それもクライマックスの盛り上がりどころになるデススターもどきの脅威と直接つながりがないので、かなり物語が分断された印象を受けました。
しかしキャラクターのデヴェロプメントはお見事。
新キャラのどれも僕は大好きになりました。特にデイジー・リドリー演じるレイのまっすぐなキャラクターは見ていて気持ちが良かったですし、(そして彼女のブリティッシュ・イングリッシュのキュートなこと!)、アダム・ドライバーのちょっと歪んだ悪役像もこれまでにいない感じでしたね。
ちょっとまだ物語の全容が明らかになっていないので、確定した評価を与えるのは難しいのですが、いち映画としてはやっぱり穴は目立ちますが、新たなSWの歴史を作るその礎として素直によくできているなと思います。
ホリデイ・シーズンに相応しい、どんな年齢層でも楽しめる娯楽作品です。
まったく観て損はありませんので、ぜひ大きなスクリーンとサラウンドシステムのある劇場へ!(IMAX 3D推奨です!)
トレーラー
IMDb 8.7/10
Rotten Tomatoes 94%
日本公開:2015/12/18
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