監督:ローランド・エメリッヒ
出演:ジェフ・ゴールドブラム、リアム・ヘムズワース、マイカ・モンロー
撮影:マルクス・フォーデラー
音楽:ハラルド・クロウザー、トーマス・ワンカー
120分
なんだかやりたいことがたくさんあったのね…。
宇宙人の襲来から20年後。人類は彼らが遺していったテクノロジーを応用し再襲来に備えて新たな兵器を開発していた。しかしそんな人類の前に再度現れた彼らの破壊力は人類の想像をはるかに超えていた…。
公開が近づくにつれありとあらゆる批評家、ファン、そして一般の観客から批難の声が昂まっていた本作。まぁその理由は分かる気がします。
昨今のハリウッドブロックバスターが陥りがちな失敗に見事にこれもはまっています。
そう、詰め込みすぎ。
前作をご覧のあなたならご存知のとおり、この作品は「宇宙人が突如やってきて地球を破壊しようとする」なんていうもはや句点さえいらないほどシンプルな話なんですが、本作では何をどう間違えたかキャラと彼らの関係性を複雑にしすぎたため、とてつもなくオーバースタッフ感が半端ないです。
ジェフ・ゴールドブラムとビル・プルマンが帰ってきてくれたのは非常に喜ばしいかぎりなんですが、ウィル・スミスが抜けてしまったのはやはり痛かったです。前作でジェフ・ゴールドブラムといいバディ感を出してくれていただけに惜しまれます。
その代わりとしてスミスのキャラクターの息子が出てくるわけですが、そんな彼はリアム・ヘムズワース演じる新キャラのジェイクと、因縁の過去を乗り越えたバディ関係を築き上げます。が、それがまぁ観ていてまったく効果的でなく、もっというとスミスの息子キャラがすっごいうっっっっっっっっっっっっっっっっすいです!
役者のせいなのか知らないですが、全然キャラが生きてる感じがせず感情移入の余地が1ミリもありません。あんなにカリスマ性のあるキャラの息子なのに、カリスマ性ゼロ!
そして若手たちのキャラクターが非常にムダ!
リアム・ヘムズワースって正直全然演技うまいかどうか分からないんですが、どうなんでしょう?演技してるかどうかさえ怪しいほど僕的にはこの人からキャラクターを感じたことがありません。
まぁ若手でマシだったのがマイカ・モンローかな。でもこの人、『ザ・ゲスト』とか『イット・フォローズ』の時の方が数百倍もいい演技していたので、たぶん周りがダメすぎたんだと思う。
とまぁネガティブなレビューしか書いてませんが、一つだけ褒められる点があります。
そう、ビジュアルがものすんごいです!
ローランド・エメリッヒ、腐ってもドイツ系ということでデザインに対するセンスはやはりずば抜けています!
CGIはもちろんのことですが、近未来風の街や武器のデザイン、そして最後の戦いのセットアップとクリーチャーデザインなどなど。
正直僕がこんなダメなとこだらけな本作に怒っていない理由はここにあるんです。
視覚的にはかなり楽しませてもらいました。アートブック欲しいぐらい。
それからWetaDigitalが手がけたとあるクリーチャーがとてつもなく素晴らしく、あれを大画面で観られただけでも僕は大満足です。
またその他のScanlineやImageEngine、MPC、Cinesiteなども非常にいい仕事をしておりました。
そしてもし観るなら間違いなく大画面大音響のIMAXをお勧めします。3Dでなくてもいいですが、デカくてなんぼがモットーのエメリッヒ作品を最大限に楽しむためには大きなスクリーンと地響き起こすサラウンドシステムがまず欠かせないでしょう。
というわけで観るならぜひ劇場で!テレビなんかじゃあ間違いなく楽しめません!笑
トレーラー
IMDb 5.6/10
Rotten Tomatoes 31%
metacritic 32/100
日本公開:2016/07/09
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