監督:ダンカン・ジョーンズ
出演:トラヴィス・フィメル、ポーラ・パットン、トビー・ケベル
撮影:サイモン・デュガン
音楽:ラミン・ジャワディ
123分
言いたくないけど…残念な作品。
邪悪な力を操るオーク、グルダンの手により、オークと人間2つの世界をつなぐポータル(出入り口)が開かれた。オークは人間界に侵攻、次々と村を襲っていき人間たちをさらっていく。しかしそのそのなかの一人デュロタンはグルダンのやり方に疑問を抱いていた。
果たして人間たちは自分たちの土地を守れるのか。
ーーーーーーーちょいネタバレしますーーーーーーー
まさか1年に2回もこんなにも残念な気持ちで劇場を後にすることがあるとは思いもしなかった。
そう、1回目は『バットマンVSスーパーマン』のとき。
好きになる要素しかないうえ、上映時間の間絶えず好きになろうと努力したのに、結局作品がまったく応えてくれず無視され続けたような感覚、とでもいいましょうか…。
まぁとにかくひどかった。
キャラクターもドラマも何一つとして興味をそそるものがないし、ストーリーも見事にとっちらかっていて分かりづらい。
ストーリーのテンポも非常に悪く、またシーンごとの目的が見えづらいので、何をしていてもまるで面白みがありません。というわけでまったく話を追う気になりません。
オークのメインキャラ、デュロダンは唯一少し感情移入出来たけど、もうその他がひどすぎる。なんか誰が死のうと終始気にかけることがなかった。
そして最悪なのが見事に最終的な結論を続編へ持ち越したこと。もうやめて…。
というわけでこの作品にも(今後作られるかさえ定かではない)続編で説明されるであろう要素がもうてんこ盛りです。マジでストレスたまります、こういうの。
それをやっていいのは『LOTR』とか『ハリー・ポッター』みたいなしっかり最終話までのプランができているシリーズだけ。これには正直かなりがっかり。
別に続編のセットアップするのは構わないけど、せめてメインの悪役ぐらい倒そうぜ?
さて僕が最初に「言いたくないけど…」と前置いたのには理由があります。
別に僕はオンラインゲーマーではないですし、ましてや"Warcraft"はプレイしたことがありません。( "World of Warcraft"は暇つぶしに少しやったけどすぐ飽きた。)
その理由は監督がダンカン・ジョーンズだったことにあります。
この人、これまで『月に囚われた男』と『ミッション:8ミニッツ』というまぁそこまで規模の大きくない2本の映画しか作っておらず、比較的新鋭の部類なんですが、そのどちらもなかなか見ごたえある良い映画だったからです。
とりわけ『ミッション:8ミニッツ』は僕の数少ないお気に入りSF映画に挙げられるほどの大傑作。というわけでダメになる可能性はないと安心しきっていたので、まぁ蓋を開けてみてかなりショックを受けました。
この映画の唯一良かったところはCGI。これはやはり予算1億6000万ドルもかかってますから、すごく良い出来です。
最近のILMは本当に素晴らしい仕事ばかりしている。何か新しい技術でも取り入れたのかしら…?
とりわけメインストーリーにがっつり絡んでくるオークたちの造形からテクスチャの質感、そしてモーション・キャプチャーによるリアルなアニメーションなど、確かに今となっては珍しい技術ではないですが、その中でもトップレベルの出来だと言えるでしょう。
まとめると、観なくていいです。
映画好きはもう一回『ミッション:8ミニッツ』を観たほうが、そしてゲーム好きはBlizzardの新作ゲーム『オーバーウォッチ』をプレイしていたほうがマシでしょう。
かなりがっかりな作品でした…。
さて、ここまで夏の大作が相次いでダメだけど大丈夫かね、ハリウッド…。
トレーラー
IMDb 7.8/10
Rotten Tomatoes 26%
metacritic 32/100
日本公開:2016/07/01
ーーーーーーーーー予習したいあなたにおすすめーーーーーーーーー
映画前売り券
『オーバーウォッチ』
Blizzard Entertainmentの旬といえば今はこれ!
ダンカン・ジョーンズ作品
0 件のコメント:
コメントを投稿