2015/08/28

"We Are Your Friends" 『WE ARE YOUR FRIENDS ウィー・アー・ユア・フレンズ』

監督:マックス・ジョゼフ
出演:ザック・エフロン、エミリー・ラタコウスキー、ウェス・ベントリー
撮影:ブレット・ポウラク
音楽:ファット・シーガル(asマット・シンプソン)
96分

ええです!

ハリウッドサインを越えた先にある街、サンフェルナンド・ヴァレー。将来DJになることを夢見るコールは友人たちとその街を出るべく、日々クラブでDJをし、そしてドラッグを売って小銭を稼いでいた。そんなある日、コールはいつものクラブでかつて大物DJだったジェームズに気に入られ、自分のトラックを作り、それを大きなフェスでプレイできることに。そして彼はジェームズの彼女ソフィーにも惹かれていくが…。
待ってました、正統派青春音楽映画!

EDM世代のための『サタデー・ナイト・フィーバー』でもある本作。
批評家からは結構ダメ出しされていて、たしかに映画史に残るほどの映画かと聞かれればまずNOなのは間違いないですが、自分はかなり好きでした!

まずメインキャラクターを演じた、ザック・エフロン、ウェス・ベントリー、エミリー・ラタコウスキーが素晴らしいです!

ザック・エフロン、実は彼の映画観るのは初めてだったんですが、素晴らしいパフォーマンスでした。ヤング・アダルトととでも呼ぶのでしょうか。もう年齢的には大人なのに、社会上呼ばれている「大人」にはなろうとせず、自分の夢を懸命に追いかけるその姿に胸を打たれました。クライマックスの彼の表情にはいろいろな感情が詰め込まれ、圧倒的な爽快感をあのシーンに付加したことは間違いありません。

ウェス・ベントリーも最近パッとしてませんでしたが、 これは久々に彼の当たり役。もともとカリスマ性のある顔立ちなので、伝説のDJ役というのも納得いきますし、どこか洗練された雰囲気がぴったりでした。

そしてエミリー・ラタコウスキー。エロい!笑
ただそれだけでなく、どこか清純さを兼ね備えたキャラクター、という難しい役どころをしっかり吸収して演じていました。観る前はこの人がヒロインでいいのか…?(実生活では結構ビ○チなイメージなので…)なんて思ってましたが、蓋を開けてみればこんなにも魅力的なヒロインはいない、って感じでしたね。こんな娘とラスベガスで一晩はしゃぎ回る、なんて夢で見たら1週間はハッピーな気分でいられるような素晴らしいシーンもあります。

撮影に関しても僕はこのブレット・ポウラクという人は知らなかったのですが、自然光の使い方がすごく上手いです。上にも書いたラスベガスのシーンでは夜の街並みを、昼間はカリフォルニアの太陽をふんだんに使って、その中でもがく彼らの青春に彩りを添えています。暖かい照明で浮き立つ彼らのシルエットに青春の眩しさを見出したのは自分だけではないはず。

監督のマックス・ジョセフ。この人はおそらくPVの人でしょう。ザック・エフロンが薬でキマるシーンや、音楽の使い方などにかなりのハイセンスを感じました。この人はこの先伸びると思います。注目しておこう。


さてここまでかなりいいことばかり書いてきましたが、問題点もあります。

1番ダメなのが、コールの友達の描写。全然キャラが活きてない。
映画後半に彼らの間に不幸があるのですが、それもまた急だし、それほど彼らに思い入れがないから見てるこちらからしたらそれで?って感じ。それが映画のラストの重要な要素の一つになるのがこの映画の最大の問題点。それなら彼らの関係をもっと深く描くべき。
あと4人もいるなら1人ぐらい3枚目の役を作った方が良かった。全員が全員、等身大の役だとちょっと見てるこちらも疲れてくる。

ただ最初に書いた通り、自分はこの映画を断然支持します。
最高にご機嫌な夏の終わりを飾るにふさわしい青春EDM映画です。


トレーラー

IMDb           5.4/10
Rotten Tomatoes        43%

日本公開:2016/06/24

追記:
2016/04/05 - 邦題、日本公開日変更しました。

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