2015/08/26

"No Escape" 『クーデター』

監督:ジョン・エリック・ドゥードル
出演:オーウェン・ウィルソン、レイク・ベル、ピアース・ブロスナン
撮影:レオ・アンスタン
音楽:マルコ・ベルトラミ、バック・サンダース
103分

悪くない!が…

ジャックは仕事のため、妻アニーと2人の娘とともに東南アジアのとある国へ越してくる。時を同じくしてその国の指導者が殺害され国内は無秩序状態に。暴徒と化した民衆はアメリカ人と一般市民を狙った殺戮を繰り広げる。そしてジャック一家も追われることに。はたして彼らは無事にこの国から逃げられるのか…?


お話もよく出来ていますし、なにより緊張感がすごいです。
絶望的なセッティングに加えて、危機一髪な状況が幾度となく彼らに降りかかります。もうダメだ、と何度思ったことか…笑

それでも良い!といえない理由が、見ていてイライラする描写が多かったところです。
いちいち見せ場になると誰か(基本的にガキどもか奥さん)がぐずりだしてなだめて話が進みます。別に1回や2回ならなんとも思いませんが、さすがに何度も何度もそのくだりをやられると「早よせぇや!」という気持ちになります。
ていうかガキはいらなかったんじゃないかと思います。うざいだけ。(すみません、映画に出てくる子供嫌いなんです…。)

演出もなんだかえげつないものが多くて、子供の時に観ていたらこれ、ちょっとトラウマになっていたかも…。

そんなイライラ描写とトラウマタイズなストーリーに光をもたらしたのがピアース・ブロスナンでしたね。中盤に颯爽と現れた時には、拍手をしたくなるぐらいのカッコよさでした!

オーウェン・ウィルソンはコメディじゃなくてもちゃんと画になるんですね笑
最近でこそ、ウェス・アンダーソン作品とか『ナイト・ミュージアム』シリーズでコメディのイメージが強いですが、そういえば一昔前には『エネミーライン』っていうバリバリのアクション映画で主役を張ってましたね。今回、コメディ演技は封印でしたが、家族を救うため必死になるジョンをしっかりと演じ切っていました。

奥さん役のレイク・ベル、どっかで見たことあるなぁ…なんてずっと観てる間思ってましたが、家帰って思い出しました。"Wet Hot American Summer"のダナ役です!あれの時はすごいとぼけた役だったので、ちょっとこういうシリアスな演技を見るのは不思議な感じでした笑


アクションの場面やストーリーの展開はかなりよく出来ていてハラハラしましたが、先に述べたいちいち怯える娘たち、奥さんをなだめる描写にイライラしてしまいました。
ただ映画の視点を彼らだけに絞ったのは、混沌とした雰囲気を作り出すのに一役買っていたのでかなり大正解です。少なくとも観ていられないほどひどい映画にならなかったのはこの雰囲気を作り出せたから、と言えます。

いや、それにしてもこれは怖い話やで…。

トレーラー

IMDb          6.8/10
Rotten Tomatoes      40%

日本公開:2015/09/05

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