監督:ジョエル・エドガートン
出演:ジェイソン・ベイトマン、レベッカ・ホール、ジョエル・エドガートン
撮影:エドゥアルド・グラウ
音楽:ダニー・ベンジー、ソーンダー・ジュリアーンズ
108分
そんなにいいか…?
新居に引っ越してきたサイモンとロビー夫婦。2人は新たな街でサイモンのかつての同級生、ゴードと再会する。強引なまでに仲を気付こうとするゴードの行動に次第に2人の生活は狂わされていく。果たしてゴードの目的は…。
たしかにストーリーはかなりトリッキーで、ひねりに次ぐひねりの連続。先が読めないハラハラドキドキ感は最近観たサスペンス映画でもピカイチです。
が、落としどころが弱すぎる!!
ここまで謎解きの妙味で楽しませておきながら、結局最後はそんなもん!?というオチ。
なんか…優等生の作ったよくできたサスペンススリラーって感じ。記憶に残る映画でもないし、おっと思えるような瞬間があるわけでもない。でも批評家受けがすごい良いのは分かる気がする。ただねぇなんというか、硬いんだよね…。
伏線の張り方もあからさまだし、ストーリーの展開もちょっと作為的。
これはちょっと前に公開された『エクス・マキナ(原題)』を観てた時にも思いましたが、少しでも作為が見られるとこの手の話はちょっと冷めてしまいます。
キャスト陣はなかなか芸達者が揃っています。
が、バランスで言ったらかなり悪いです。
なんだかんだこの作品、一番長く写ってるのはレベッカ・ホールなので彼女主役という触れ込みの方が作品的に間違いじゃないと思います。
しかしこの人、ちょっと綺麗すぎて残りのおっさん2人と馴染んでない感じ。
特にジェイソン・ベイトマンと夫婦役っていうのは見た目的にもあり得ない…。
ちょっとモデルっぽすぎてこういう地に足ついた役はあんまりやらない方がいいんじゃないかというのが正直なところ…。
ジェイソン・ベイトマンも、ちょうど最近『アレステッド・デベロプメント』を観始めたので、こういうシリアスな役どころはちょっと不思議な感じ。
結構好きな俳優だけど、今回の役にはいまいちハマってないように感じた。いや、でもこれも『アレステッド・デベロプメント』の弊害な気がするので、これ以上は何も言わないようにしよう。
そして今回監督と脚本も務めたゴード役のジョエル・エドガートン。この人はさすがにこの役を分かっている。
何かすごいことをするわけでもないのですが、その佇まいから不気味さを醸し出していて、やっぱりこの人は芸達者な人だなと再確認しました。
全体的な感想をまとめると、脚本はあと3稿は必要で、キャストのバランスが悪すぎです。この2つが大きなミスです。
ただ、こんなに言うのはやっぱりかなり惜しいと思うから。もう一歩踏み込めれば、傑作サスペンスになりえたのにもったいないなぁ、というのが観終わって思った最初の感想です、本当に。
トレーラー
IMDb 7.6/10
Rotten Tomatoes 93%
日本公開:未定
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