監督:クリストファー・マッカリー
出演:トム・クルーズ、サイモン・ペッグ、レベッカ・ファーガソン
撮影:ロバート・エルスウィット
音楽:ジョー・クレイマー
131分
これはすごいぞ!
IMFは「シンジケート」と呼ばれる謎の組織を追っていた。そのさなか、彼らによって囚われたイーサンは謎の美女イルサによって助けられる。その後、CIAによってIMFは活動停止に追い込まれ、イーサンは政府からも追われる身に。 謎の美女イルサとシンジケートの黒幕であるレインの人相だけを頼りに、イーサンは彼らを追い、仲間とともに不可能なミッションに挑む。
これは文句なしに素晴らしい!
観客の期待を軽く超えるアクションのレベルの高さと、ストーリー展開(実はストーリーに関してはちょっと複雑すぎるかなと思ったが、まぁ許容の範囲。)で楽しませながら、ヒッチコックばりに画面情報をこれでもかと詰め込み、眼の肥えた観客も文句なしに楽しませる極上の作品。
トム・クルーズは今回も体を張り、飛んでる飛行機に吊るされ、ノーヘルでバイクをかっ飛ばし、水中スタントにも自分で挑む。なんたる体力、そして気力!
サイモン・ペッグも素晴らしい3枚目ぶりで楽しませてくれます。トム・クルーズとの息もピッタリ。
そしてジェレミー・レナーとビング・レイムスもイーサンの活躍をしっかり支え魅せるところでしっかり魅せてくれます。いい映画にいい脇役は欠かせません。
今回初登場のヒロイン、レベッカ・ファーガソン。この人すごくいいです!敵か味方か映画の最後になるまで分かりませんが、それがすごく効果的にサスペンスを盛り上げます。この役のおかげで映画の深みが何倍にもなり、そしてドラマを盛り上げています。
この映画のすごいところは、全編見せ場に次ぐ見せ場なところです。
上のポスターにもなっている飛行機にしがみつくシーンは、公開前からトレーラーや各種メディアで取り上げられご存知の方も多いと思います。
が、これはただの始まりに過ぎません。(文字通り、映画の冒頭にこのシーンはあります笑)
これ以降も、手に汗握るアクションの連続です。
ただ、派手なアクションシーンが続くのかと思いきや、そうではありません。
映画序盤にあるオペラのシーンなどはシネマトグラフィーから照明、そして演出に至るまで、それはもう緻密に計算され、効果的に作られ、まさかこんなに良いシークエンスをこの映画で観られるなんて考えもしなかった自分としては度肝を抜かれた感じです。
昔、古典的ハリウッド映画というものを大学で勉強していましたが、監督のクリストファー・マッカリーはそれを知り尽くしています。いつ何をどう撮ればこのシーンの緊張感、ムードを最大限に引き出すことが出来るか。これを完璧に心得た構成で、僕はこのシーンだけでもこの映画は映画史に名を残すだろうと直感しました。本当に素晴らしい出来です。
さて、撮影を担当したのはポール・トーマス・アンダーソンの作品を数多く手がける名撮影監督ロバート・エルスウィット。この人、数年前の『ボーン・レガシー』の出来が悪く、アクション映画大丈夫かな、なんて観る前は少し心配でしたが、最近は『ナイトクローラー』やPTAの『インヒアレント・ヴァイス』などでまた素晴らしいカメラワークを見せたくれた人なので、やっぱりあれがダメだったのは他の要因(やっぱり監督か…)でしょうね…。
ちなみに使われたカメラの一つがARRI ALEXA 65というなんと65mmフィルムカメラよりも大きな撮像素子を持つモンスターカメラ。どうりでIMAXの劇場で観ても耐えられるわけだ。ちなみに480GBの容量を11分で使い果たすらしい…。
というわけでこの映画、間違いなく観ないと損です。
極上のエンターテインメントと批評家も真っ青の画面情報の充実さ。この2つをどちらも達成するなんて、本当にもう、凄すぎです!
トレーラー
IMDb 8.0/10
Rotten Tomatoes 93%
日本公開:2015/08/07
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