監督:クリス・コロンバス
出演:アダム・サンドラー、ケビン・ジェームス、ミシェル・モナハン
撮影:アミール・モクリ
音楽:ヘンリー・ジャックマン
105分
惜しい…なんでこうなった…。
かつてアーケードゲームの天才と呼ばれたブレナーだったが、今はしがない設備工。そんな冴えない毎日を送っていたが、ある日かつてのアーケードゲームのキャラたちが地球を侵略しに現れ…。
アイディアはすごく面白いし、ビジュアルもよく出来ている。特にルックに関しては作品の奇抜なアイディアとばっちりハマっていて、プリプロダクションの段階からかなりしっかりイメージが出来ていたことが容易に想像がつく。
ただね、この作品そんな素晴らしいビジュアルでも補いきれないほどダメな要素が多いです。
まずキャスティングと設定。
たしかにアダム・サンドラーはブレナーのキャラには合ってるけど、ちょっと毒が強すぎるので、いわゆるオタクには見えませんでした。もうちょっと自己評価の低い感じが出てないと、オタクに見えません。ていうかこの人、今回演技してた?今作もしかり、何やってもアダム・サンドラーなんだもん。
あと彼とミシェル・モナハンではいくらなんでも釣り合いません。外見がどうのとかそういうんじゃなくて、ちょっと2人のロマンスがまったくといってもいいほど想像できないんです。画面からも2人のケミストリーがぜんぜん感じられない。これは大失敗。
そしてケビン・ジェームス。この人が一番の問題。この人、アメリカ合衆国大統領役ですよ?この映画がコメディなのは分かってるし、細かいことはいちいち気にしたくはないけど…いくらなんでもありえん!設定自体をギャグにしてはいけない。映画とはいえ、ビリーバブルから離れすぎるのは正直耐えられない。
そしてジョシュ・ギャッド。ずっとうるさい。ずっと叫んでる。ずっと変なことしてるけどいちいち面白くない。ただただ目障りだった。
ストーリーももうめちゃくちゃ。ていうか脚本の半分はギャグだと思う。それもかなりつまらない。
あんなどうしようもない(褒めてません)大量のギャグを考えてるヒマがあったのなら、ストーリーをしっかりさせて欲しかった。ていうかよくなりそうな瞬間がところどころあるのに結局ギャグにフォーカスしたかったがために、放置されることがしばしば。
例えば、人類側の最初の勝利とかもやりようによってはかっこいいアクションの見せ場になったし、感情的にも胸アツのシーンになりえたのに、製作者はそれよりもコメディ路線を選びました。
このバランスがしっかり取れていたのが『ナイト・ミュージアム』 シリーズでしたね。
ていうか書いてて思いましたが、ベン・スティラーとショーン・レヴィのコンビでこれ撮り直して欲しい・・・。
とまぁボロクソに書いてますが、先にも書いたビジュアルに関してはすごくよく出来てます。マイケル・ベイとよくタッグを組んでいるDPアミール・モクリが今回もキレのあるライティングと躍動感あふれるカメラでアクションシークエンスを組み立てています。これは本当に素晴らしいし、今までにない映像だったのは間違いないです。
そして3Dの効果も意外とありました。これはもし劇場で観るなら3Dを断然お勧めします。エイリアン達もピクセルがベースになっているそのシンプルさもあってか、3Dの迫力と立体感がすごいです。
なんだろうなぁ…もっと良くなったはずなのに、なんでこうなったんだろうな…。すごく不思議。決してつまらない映画ではないけど、その惜しさから厳しめの評価になっちゃいますね…。
トレーラー
IMDb 5.0/10
Rotten Tomatoes 20%
日本公開:2015/09/12
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