監督:ダニエル・エスピノーサ
出演:トム・ハーディー、ノオミ・ラパス、ゲイリー・オールドマン、ジョエル・キナマン
撮影:オリヴァー・ウッド
音楽:ジョン・エクストランド
137分
暗い…重い…。
国家保安庁に勤めるレオは任務を忠実、かつ的確にこなし周りからも一目置かれる存在であった。
そんなレオの周りで児童連続殺人が発生。レオの親友の息子も被害者となるが、当時のソビエト連邦の建前である「パラダイスに殺人は存在しない。」という名の下、黙殺される。そして時を同じくしてレオの妻、ライーサにスパイの嫌疑がかけられ、その調査をすることになるのだが…。
ちょっとね、一言目にも書いたけど、暗過ぎ重過ぎです。
その当時のフラストレーションを描くことがポイントなら間違いなく成功してるけど、それをどうドラマに活かすかが大事。それをこの作品は外している。
あと撮影もこの重苦しさに一役買ってる。 今回監督の前作"Safe House"『デンジャラス・ラン』から引き続いての登板となるオリヴァー・ウッドがDPだけど、この人のカメラ、すごい望遠だし会話シーンとか顔めちゃくちゃデカく切り取るから画面からの圧迫感がハンパないんですよね。んでもって登場人物全員シリアスだから…なおさらこの映画の重苦しい雰囲気を助長している。
この人はアクション撮らせればハリウッドでも5本の指に入る撮影監督なのに、今回はいわゆるアクションシークエンスってのがあんまりないので、ただただ重苦しいだけだった…。
あとストーリー。あっち行ったりこっち行ったりし過ぎてポイントを見失います。
殺人事件の話なのか、ソ連政府の圧政のもとで展開されるサスペンスなのか、はたまたレオが葛藤しながらも自分を見つけていく話なのか、どれもつまみ食い程度でどこに本筋があるのか結局分からず終いでした。まぁ着眼点はすごくいいので、もし的確に演出出来ていたらとんでもない大傑作になってましたね、これ。惜しい…。
ただね、トム・ハーディー!この人の存在感はいつも通りハンパない!
今回は髪を2ブロックの7・3にして軍服もパリッと決めちゃってるもんだから、んもうカッコいいのなんのって!
おまけにロシア語訛りまで披露。あんまりそこらへん詳しくないけど、なんだかんだこの人の訛りが一番ぽかったし、セリフになじんでた。あのゲイリー・オールドマンよりも真実味があった。
正直観なくてもいい映画だけど、唯一当時のソ連の雰囲気(飢饉や圧政など)をひしひしと感じることの出来る空気感はさすがだなと思いました。ちなみに本当にそうだったかは関係ありません笑
まぁ自分的にはトム・ハーディー見るだけでも価値がありましたが笑
トレーラー
IMDb 6.3/10
Rotten Tomatoes 27%
日本公開:2015/07/?
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