監督:ジャウム・コレット=セラ
キャスト:リーアム・ニーソン、エド・ハリス、ジョエル・キナマン
撮影:マーティン・ルーエ
音楽:トム・ホーケンバーグ(ジャンキーXL)
114分
意外といい!
ジャンル映画と言えば、な地位を築きつつあるスペイン出身のジャウム・コレット=セラと今日の映画界でもっとも最強のオヤジになりつつあるリーアム・ニーソンの3度目のタッグとなったこの作品。
実は前作『フライト・ゲーム』はタイミングが合わず観てなくて、セラ監督の『エスター』と『アンノウン』がまったくハマらなかった自分からしたらまったく期待も糞もない映画だった訳ですが、フタを空けてみてビックリ!
感覚的には『デンジャラス・ラン』を観た時のようなアクションの充実度と緊張感をこの映画から感じた。
ちなみにRotten Tomatoesのポッドキャストでも言っていたけど、ストーリーがすごく『ジョン・ウィック』に似てる。特に導入部分。
マフィアのボスのバカ息子がヘマした結果、主人公とそのボスが闘うことになるところとか。ただこの"Run All Night"の方がもっとエモーショナルなバックグラウンドがしっかり構築されているので、感情移入しやすい。
何をもってしてもまず第一はリーアム・ニーソンとエド・ハリスの激渋な対決でしょう!
もう普通にどっちが勝っても負けてもおかしくないですよ、この2人のオーラは。
しかもお互い自分は悪くないのに、大切なものを守るために闘う。そう、これが近頃のアクション映画に足りなかった大事な要素!
普段はリーアム兄貴が敵をバッタバッタとなぎ倒していく姿が痛快なんだけど、今回の場合はお互い闘いたくないのが分かるから、なんというかものすごい悲哀を感じる。
そしてリーアム・ニーソンのキャラはこれまでのリタイアしたアサシンとはひと味違って、かなり人間臭い。過去にとらわれていて、アル中。これまであまり見たことのないリーアム兄貴の姿。1人息子からは邪険にされ、孫の顔さえ見たことない。
このアンダードッグ感がのちのちの再生の物語の中核をなしていて、そこから息子との絆を再構築していく様はやっぱりこう胸に迫るものがあります。
そして映画のラスト、窓越しに家族を見つめるリーアム兄貴の子供のような微笑みとそのあとに待ち受けるクライマックスに胸をアツくしない人はまずいないでしょう。
久しぶりに満足のいく骨太漢アクション映画だった!必見!
トレーラー
IMDb 7.3/10
Rotten Tomatoes 59%
日本公開:2015/05/16
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