『7番房の奇跡』を鑑賞。
監督:イ・ファンギョン 出演:リュ・スンリョン、パク・シネ、カル・ソウォン、オ・ダルス 2013年/韓国/127分/原題:7번방의 선물 |
70点!
知的障害者のヨングは1人娘イェスンと、貧乏ながらも仲睦まじく暮らしていた。そんなある日、ヨングはえん罪で投獄されてしまう。イェスンを想うヨングはなんとかして娘と再会を果たそうとするが…。
韓国で2013年初頭に公開され、瞬く間に1200万人超えの大ヒットを記録した作品です。
この数字、どれぐらいすごいかというと、韓国では基本的に1000万人を超える映画は1年に1本あるかないかです。
あの傑作韓流アクションの『アジョシ』(2010 / 아저씨)や傑作キムチウエスタンの『グッド・バッド・ウィアード』(2008 / 좋은 놈, 나쁜 놈, 이상한 놈)でさえ成し遂げておりません。
1200万人も動員したとなるとすごい成績なわけで、現時点で歴代ベスト3の位置になります。あ、もちろん洋画は含みませんよ。
ちなみに1位は『泥棒たち』(2012 / 도둑들)、2位は『グエムル/漢江の怪物』(2006 /괴물)
いちおう数値上、この映画がどれだけすごいかを見ていただきました。
では本題!
確かに面白い!
ただネタバレなので最後の最後に書きますが、どうしても許せない部分があります!
まず出演者全員、演技ウマすぎ。
リュ・スンリョンは、人を殺めててもおかしくないようなアクと佇まいの凄み、そしてこの人が喋ると映画館のスピーカーの0.1ch分がフルで震えだすほどの低音ボイスが魅力な俳優でした。
今回はそんな重厚感を封印し、知的障害のある父親を熱演。
そして娘イェスン役のカル・ソウォン。上手いです。ていうかこんなにも簡単に大人(我々観客)の感情を弄んでしまう感情表現の上手さに、末恐ろしささえ感じます。
いやぁ成長したら悪女だろうな…。
そして大人になったイェスン役のパク・シネ。美しい!
ちなみにしぶいところで言うと、刑務所長(回想では課長)役のチョン・ジニョン。
素晴らしい演技で泣かせてくれます。子役には負けんぞという意気込みが伝わる「沈黙」の演技。セリフも顔芸もBGMもなしに泣かせてくれたのはこの人だけでした。あっぱれ。
さて、ここまで褒めてばかりいますが、やはり一言。
またもやこれじゃない感がすごい。
やっぱり韓国映画は俳優さんの演技は素晴らしいのだが、いかんせん最近は作り手がパッとしない。
まぁ『新しき世界』の時と同じこと言うはめになるので今回はここまでにしておきますか。
最後にこの映画の許せない部分…
俺の知ってる韓国映画だったらヨングが首吊られるところまで見せるぞーー!!
ふぅ、すっきりした。
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