2014/02/01

『エンダーのゲーム』



『エンダーのゲーム』を鑑賞。


監督・脚本:ギャビン・フッド
出演:エイサ・バターフィールド、ハリソン・フォード、ベン・キングズレー、ヴィオラ・デイヴィス、ヘイリー・スタインフェルド
2013年/アメリカ/114分/原題:Ender's Game


70点!



普通に面白いですが、「惜しい」というほうが強いです。



オーソン・スコット・カードの名作SF小説を映画化した本作。
異星人の侵略を間一髪で阻止した地球の人々は、奴らの再侵攻に備えて天才児(この判断の基準がよく分からないですが…)をエリート学校で学ばせ、優秀な軍人に育てようとしています。そこで才能を見いだされたのがエンダーという少年。彼はこの戦争を終わらせるために親元を離れ、宇宙にある士官学校でのプログラムに参加します。


スケールのでかい話ですが、やってる事はようするに出世競争。
それを子どもにやらせるのだから、なかなかひどい映画である。


そんなドイヒー映画のメガホンを南アフリカ出身のギャビン・フッドに任せたのは、誰の判断だか分からないが、ナイスチョイスだったと思う。

現場ではにかむ監督

















アカデミー賞外国語映画賞を獲得した『ツォツィ』(Tsotsi / 2005年)や東京に行く前のウルヴァリンを描いた『ウルヴァリン:X-MEN ZERO』(X-Men Origins : Wolverine / 2009年)
などアウトサイダーを描くのに定評のある監督。


私は上記の映画どちらも好きではないけど、今回は監督のルーツとエンタメ性がうまく合致してましたね。


少年兵や、子供のゲーム脳、いじめなど社会的なエッセンスをちりばめながら、エンダー君の迷いや不安、そして成長を描く手腕はかなり的確。


これだけの要素を詰め込めたのもSFならでは。そういったジャンルの醍醐味を味わえたことでちょっとお得な気持ちにもなれます。


なによりエンダーを軍隊へと誘う大佐をアメリカを代表する俳優ハリソン・フォードが演じているのが、なかなか皮肉が利いてるではないか。



ただどうしても駆け足過ぎる気はしましたね。
え、ここ掘り下げないの?みたいな描写はたくさんありました。
それが最初に書いた「惜しい」という理由です。
たぶん全部ちゃんとやってたら3時間を超える上映時間になってたのでしょうね。


とりあえず続編が作られれば観に行きます。

可能性としては、全米のボックス・オフィスでは最終的に6100万ドル程度と決して成功とは言えない数字しか出せませんでしたが、世界興収ではおそらく続編にゴーサインが出るぐらいは稼いだのではないでしょうかね。


※ちなみにお姉さん役ってあのアビゲイル・ブレスリンだったんですね!あんなに大人の女性になっちゃって…。



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