監督:リチャード・タンネ
出演:ティカ・サンプター、パーカー・ソーヤーズ、ヴァネッサ・ベラ・キャロウェイ
撮影:パトリック・スコラ
音楽:スティーブン・ジェームズ・テイラー
84分
かなり素敵なラブストーリーです!
現在、世界で一番有名なカップルであるミシェルとバラク。彼らが経験したファーストデートは一体どういうものだったのか…?
すごく良くできています。
脚本やセリフにまだ硬さはあるものの、感覚的にはリチャード・リンクレイター的な映画体験をさせてもらいました。
あらすじにもちょっと書きましたが、この映画は現在のアメリカ合衆国大統領であるオバマ大統領とその夫人であるミシェルの最初のデートの日を描いた内容となっています。
存命でしかもまだ現役の大統領である人物にフォーカスするなんてかなり大胆な試みだなと思いましたが、まったく出オチ感はなく本当にただ彼らの初々しい初デートの顛末を描いています。
その中にもオバマ大統領が持っているカリスマ性やミシェル夫人との(本当かは分からないですが本当っぽい笑)関係性なんかも、非常に細かく描かれておりなかなか興味深く観られました。
さて、この映画で最も素晴らしかったのは何かと聞かれれば、間違いなく俳優陣です。主演のミシェルを演じたティカ・サンプターや若き日のオバマ大統領を演じたパーカー・ソーヤーズ。この2人の好演でもってこの作品は成立していると言っても過言ではないでしょう。
この映画でこの2人が演じたキャラクターが現在の彼らになるのが容易に想像できるぐらい、本物らしさが出ていました。
決してモノマネにはならず、しかしところどころで彼らの癖が垣間見えるところ(例えばオバマ大統領は変なところにポーズを置いたりする。)に彼らが築いたキャラクターを見ることが出来ました。
ただ一つ残念だったのが、どうしても誰もが知っている現実の人物を描いているとなると、やはりキャラクタライゼーションが多少甘くても補完されてしまうということ。
考えてみると、あれが誰にも知られてない一般の男女のデートだったら間違いなく飽きていたでしょう。そういうところで、この"映画"のパワーっていうのは今一歩だったと言えます。
そこが前述のリンクレイター作品との決定的な違い。彼の作品はまったくのフィクションを描きながら、真実味や魅力的なキャラクターを作り上げることに成功しているからすごい。
まとめると、非常にうまくまとめられた素敵なバイオピック・ラブストーリーでした。
もうすぐでオバマ大統領の任期は終わりますが、彼らの行く末にははたして何が待っているのか…?そんなことを考えながら劇場をあとにしました。
トレーラー
IMDb 6.2/10
Rotten Tomatoes 92%
metacritic 74/100
日本公開:未定
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