2016/08/30

"Don't Think Twice" 『ドント・シンク・トワイス(原題)』

監督:ロジャー・バービグリア
出演:キーガン・マイケル・キー、ギリアン・ジェイコブス、ロジャー・バービグリア
撮影:ジョー・アンダーソン
音楽:ロジャー・ネイル
92分

大好きです、こういう映画。

ニューヨークで即興コントのショーを開いている6人組のグループ「コミューン」。舞台は好評を博していたが、時代とともに即興コントは廃れていき、彼らの劇場も閉鎖されることに。そんなある日、彼らのうわさを聞きつけた有名コント番組のコメディアンが舞台を見て、グループの何人かにオーディションの話を持ちかけるが…。


素晴らしい、暖かくも身につまされる人間ドラマです。
まず特筆すべきは出演者たち。全員が全員息の合った演技を披露しており、ケミストリーをばっちり感じました。
しかもそれぞれのキャラクターのデヴェロプメントがしっかりと出来上がっており、映画が始まった瞬間から幕切れまで、彼らのことをケアしない瞬間は一度もありませんでした。
これって実はストーリーテリング的にめちゃくちゃ大事かつ、難しいことなんです。それをこの作品はほぼ満点のレベルで成し遂げています。そこでもう一定基準はクリア。

そしてストーリーも派手なドラマはないのですが、6人のキャラクターそれぞれの心情描写を丁寧に描いているので、僕は彼らの物語からまったく目を離せませんでした。

今作品で唯一名の知れたキャストだったのがキー&ピールのキーことキーガン・マイケル・キーですが、やはりこの人すごくうまいです。友達や恋人のことを誰よりも想いながら彼らと自身の夢の間で揺れ動く等身大のキャラクターを決して暗くならずに演じていて、本当にこの人才能あるコメディアンだなと思います。

また他のキャスト陣は残念ながらあまり聞いたことなかったのですが、上記の彼らのケミストリーと脚本のうまさでキーにまったく負けず劣らずのパフォーマンスを見せていました。

そういえばアーティストが夢を追い続けながらも人生に葛藤する映画って、普通は若者であることが多く、それなら爽やかに描けますが、こういう30代も半ばに入りながら未だに夢を追い続けている人を描いた映画ってあまり見たことないかもしれません。ていうかそんな映画、絶対暗くなるのが目に見えてますからね笑

ただこの作品は6人のキャラクター全員の人生の転換期となる瞬間をしっかりと切り取って見せ、かつ優しく見守る視点で描いているのですごく爽やかでした。

これぐらい正統派な笑って泣けるいい映画って久々に観た気がします。これは誰にでも(けど、とりわけ30代以降の人に)オススメです。

トレーラー

IMDb                7.6/10
Rotten Tomatoes            99%
metacritic              83/100

日本公開:未定

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