監督:デイヴ・グリーン
出演:ミーガン・フォックス、ウィル・アーネット、スティーブン・アメル
撮影:ルラ・カルヴァーリョ
音楽:スティーブ・ジャブロンスキー
112分
前作よりはいいけど、まぁそれでもダメ。
シュレイダーの魔の手からニューヨークの街を救ったタートルズ。しかしシュレイダーは移送中に脱走。シュレイダーはさらに大きな計画を企てていた。果たしてタートルズは彼の陰謀を食い止めることができるのか。
やはりと言いますか、楽しめるんですが映画的にはかなり残念な仕上がりでした。
何がマズかったのか、という点をピンポイントで指摘するのが難しいくらいすべてがダメ。
ストーリーはシンプルかつ明快。それなのにいまいち入り込めない。
すべての元凶はキャラクターのデヴェロプメントの不足にあるでしょう。
主人公のタートルズはヴィジュアルが出来上がってるのに、内面のキャラクターがそれに追いついてない印象。そして4人もいるのにそれぞれ協力してというより各々で闘ってる感じで、インタラクションがほとんどない。
そしてもっとひどいのが人間たち。
彼らにはドラマパートがまったくといっていいほどない。
メーガン・フォックスはセクシーでいる以外にあまり役に立っておらず、ウィル・アーネットは前作のウザさは抜けたものの相変わらずコメディックロールに徹していて見せ場なし。
そして今作で初登場のケイシー・ジョーンズ。演じるはスティーブン・アメルですが、この人最近『アロー』を観始めたので、ちょっと意外な役どころだなと思いましたが、まぁ役にはまってたと思います。しかしこの人もドラマパートにはまったく絡まず。
前作と比べて全体的に軽いノリで、アクションで楽しませるのがまぁおそらく狙いだったのかもしれません。
ただせっかくリアリスティックなCGIを使ってるんだから、もう少し人間的なドラマや葛藤を見せてくれても良かったかなと思います。
ちなみに監督はマイケル・ベイの秘蔵っ子ジョナサン・リーベスマンから新鋭のデイヴ・グリーンにバトンタッチ。この人、僕は個人的には前作のモキュメンタリーSF『アース・トゥ・エコ』を楽しんだので期待していたのですが、今作はちょっとダメでした…。ていうかこれは脚本のせいだと思うんですが、どうなんだろうか…?
もう1本、マイケル・ベイが絡まない作品を観てみないとこの人の力量はまだ判断できないかなぁ…。
ちなみにCGIはめちゃくちゃ良くできてます。
前作でかなりがっかりした覚えがあるんですが、今作では前作が50%ぐらいの仕上がりだったのが、85%ぐらいにまでしっかり作り込まれていました。
とりわけ新キャラのビーバップとロックステディのコンビ、そしてメインの悪役クランはなかなかいい質感を醸し出していました。
やっぱり前作は『トランスフォーマー』との両立がキツかったんじゃないかな…。
まとめると、まあ観なくてもいいですが夏休みにみんなでわいわい映画館に行って、時間を潰すにはいい作品だと思います。
個人的には映画そのものよりCGIのほうを楽しみました。
いろいろ学べたので、僕的には良しとします笑
トレーラー
IMDb 6.5/10
Rotten Tomatoes 37%
metacritic 41/100
日本公開:2016/08/26
ーーーーーー予習したいあなたにおすすめーーーーーーー
『ミュータント・タートルズ』
前作。ジョナサン・リーベスマンのこれでもかというダッチ・アングルに終始イラついた。
『アース・トゥ・エコ』
モキュメンタリー世代の『E.T.』とでもいいましょうか。ノスタルジックな思いに浸れる、隠れた佳作です。
『ARROW/アロー』
スティーブン・アメルといえばこれでしょう。けっこう見応えありです。
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