監督:スコット・クーパー
出演:ジョニー・デップ、ジョエル・エドガートン、ベネディクト・カンバーバッチ
撮影:マサノブ・タカヤナギ
音楽:トム・ホルケンバーグ
122分
つまんね。
70年代からボストンで暗躍した実在のアイリッシュマフィア、ジェームズ・"ホワイティ"・バルジャーとFBIのエージェント、ジョン・コノリーの関係をあぶり出す。
はっきり言って嫌いです、この映画。
一番気に入らないのが俳優陣の豪華さ。
ジョニー・デップをはじめとして、ジョエル・エドガートン、ベネディクト・カンバーバッチ、ケビン・ベーコン、 ピーター・サースガード、コーリー・ストール、ダコタ・ジョンソン...。
かなり豪華キャストです。豪華キャストである事自体になにも文句はありません。問題は監督がまるで彼らをさばききれていない点です。
全員が全員、ちょびっと出演して、彼らの持ち味の1/10も出さずにいなくなり、忘れた頃にまた出てきてはまた消えていき…。
こんなに俳優の使い方を分かっていない、そして彼らに対するリスペクトがまるで無い映画はもしかしたら初めて観たかもしれません。
もう本当にこの人が演じなくていいじゃん、って感じ。
俳優の持ち味がまるで生かされていないので、やっぱり個々のキャラクターの描写ももう許しがたいぐらいに薄っぺらいです。
そして彼らのアンサンブルのひどいこと。
ジョニー・デップの弟役でベネディクト・カンバーバッチですよ?似てないのはまぁ置いといたとしても、2人の画面的組み合わせがまぁ悪い。ケミストリーがまるでないです。
そしてジョエル・エドガートンも他の人との見た目の組み合わせが非常に悪い。ていうかこの人、アメリカでかなり人気ですけど、そんなにいいですか?たしかに演技はうまいですが、大役を任されるタイプではない気がするのですが…。
僕的にはそういう立ち位置の人なので、実質スクリーンタイムが一番長いのはこの人、という構成に少しイライラしました。
ちなみにちょっと調べたらベネディクト・カンバーバッチの役はもともとガイ・ピアースが、ジョエル・エドガートンの役はトム・ハーディがやる予定だったみたいですね!
そっちのほうが500倍は良くなってたはず!
そして次なる問題は脚本。
単調なうえに誰に焦点を当てているのかさっぱり分からない構成。酷すぎる。
トレーラーだとジミーがメインみたいな見かけですが、実際は先ほども述べた通り、一番深く描かれるのはFBIエージェントのジョン・コノリー。
しかし物語の構成はジミーに関係した人たちが当時のジミーの様子を証言していくのがメインである。なんというとっちらかり具合!
導入も子分の一人の証言から回想へとつながっていくのですが、この子分、中盤から画面にほとんど出てきません。(出てきても端っこにいるだけとか。)
もしかしたら自分の今日のムードにハマらなかっただけかもしれませんが、この映画、僕は嫌いです。
もっと重厚な人間ドラマ、もしくは伝記映画を期待していたのに、残念でなりません。
『クレイジー・ハート』は当たり障りのない映画でしたが、この2本を見る限り、このスコット・クーパーという監督の映画に二度と期待することはないでしょう。
超駄作。
トレーラー
IMDb 7.9/10
Rotten Tomatoes 76%
日本公開:2016/01/30
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