2014/04/13

『ホビット/竜に奪われた王国』


『ホビット/竜に奪われた王国』を鑑賞。

・あらすじ
旅の一行は遂にスマウグに奪われたドワーフの王国エレボールへと辿り着く…。


・トレーラー


・評価

ストーリー  :なし(観てお分かりの通り、大してストーリーはありません…)
ワクワク度  :★★★★★
もやもや度  :★★★★★
充実度    :★★★★★
童心に帰る度 :★★★★★



100点!!


最高!もうすべてが素晴らしい!

ファンタジーが好きという訳でもないのに、このシリーズだけは毎度心躍らされる。
ちなみにLOTRシリーズはたいして好きではない。
だってまともなキャラが1人もいないんだもん!

しかし『ホビット』シリーズはいい!
誰も死なないし!

全編を通した「何とかなる」感は、一歩間違うと目も当てられない駄作に
つながるが、そこらへんの危険な綱渡りをピーター・ジャクソンは
楽しむ余裕さえある。どんだけ強靭な精神力と胃袋をしてるんだろうか…。



一番のみどころが樽での川下りシーン

実はこういうシークエンス、今まで観たことが無い。
それはなぜか。そう、撮影が難しいから。
小川なんて水位の影響をもろに受けるし、おまけに動きをコントロール出来ない。

撮る側からしたら真っ先に代替案を考えたいし、全部スタジオで済ませたいところだ。
だがピーター・ジャクソンはやった!
ロケの映像も織り交ぜ、素晴らしいスピード感と演出、複雑なアクションと共に…。


このシークエンスには素晴らしい描写が3つある。

1つ目は、武器をパスしていってオークたちと戦う
という発想。
武器の数が限られているというハンディキャップを、トーリンたちは
チームワークで乗り越え、オークたちを撃退していく。
しまいには斧を後ろにパスしていって一本の丸太を切っちゃうんだから、
このドワーフたちの連携プレイには恐れ入る。
2は1と比べ、仲間の絆を描く描写が少なくなっているが、(例えば、
ビルボとトーリンの信頼関係とか、中盤以降は仲間が別行動になってしまう。)
そういう意味でも、このシーンでは彼らの信頼関係がもっとも濃密に
描かれていて良かった。


2つ目はあるドワーフが川からはじき出され転がっていき、
オークたちをなぎ倒していくところ。
これには驚いた。ていうかこのカットだけで鑑賞料金の元はとれる。
そう、長回し。これぞ長回し。
しかも音声は、転がる樽内のドワーフが聞いた音に限られている。
BGMもここだけ消える。
なんてこった。こんな見事な視覚効果、音響効果を体感出来るなんて、
やっぱこの映画すげーよ。


そして3つ目がレゴラスがドワーフたちを足場にして
ぴょんぴょんと対岸へと跳んでいく場面。
これにも参った。やられた。これは王子様キャラのレゴラスだから
許される描写だし、踏まれるドワーフたちの表情まできっちり捉えている。

手に汗握らせながらくすっともさせるなんて、こんなにも相反する感情が
巻き起こって楽しい気分にさせる映画は5年に1本あるかないか。


川下りだけでこんなに書いてしまったが、みどころはまだまだ終わりじゃない。
そう、最後には一番の見どころ、スマウグが待っている。

だがこのへんまでにしておこう。
なぜなら、これ以降は最終章を観るまでは語れないから。。。







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