2014/01/24

『アイム・ソー・エキサイテッド!』



試写会にて『アイム・ソー・エキサイテッド!』を鑑賞。



監督・脚本:ペドロ・アルモドバル
出演:カルロス・アレセス、ハビエル・カマラ、ラウル・アレバロ、
ロラ・ドゥエニャス、セシリア・ロス、ブランカ・スアレス
2013年/スペイン/90分/英題:I'm so excited!


50点!




全体的に面白みに欠ける映画でした。



オカマ3人衆がCAを勤める旅客機が、とある理由で着陸できなくなった
がために起こる騒動を描いています。



この内容だけを聞くとドタバタを想像してしまいますが、そちらには向かわず、
何を考えたか映画は登場人物のキャラクターを掘り下げ始めます。


が、



その掘り下げ方のあっさいこと…。


そして得るもののつまらないこと…。



正直、あの人が実はこういう事をしている人で、みたいな話を延々と
聞かされるので、お話の展開が貧しい印象を受けちゃいましたね、僕は。


さてさて今回の監督ペドロ・アルモドバルといえば、



誰もが認める傑作『トーク・トゥ・ハー』(英題:Talk to Her / 2002)や















個人的にイチオシの『ボルベール<帰郷>』(Volver / 2006)















フィルモグラフィー中最も衝撃的な前作『私が、生きる肌』(The Skin I Live In/2011)















などなど、トリッキーなストーリーテリングと、暴力的とも言える豊かな色彩感覚、そして俳優陣への確かな演出力でこの監督の作品には何度も驚かされ、胸を打たれました。


その監督の新作ということもあってまぁハズレはしないだろうという、ある意味安心感みたいなものを抱いて観た僕がバカでしたね…。


では今作の何がいけなかったか。それはもう一言で説明できます。




今回はお下劣過ぎたんです。




海外版のポスターを最初に貼り付けたのですが、見てお分かりの通り、下品なんです。



飛行機が男性器の象徴として描かれているのはもちろんなのですが、少し今回はリアルゲイである監督ご自身の性的趣向を我々観客に押し付けすぎ…でしたね。


ネタバレになってしまうので詳しくは書きませんが、最後のシーンなんて…(まぁ前述の『トーク・トゥ・ハー』に出てきた映画内映画を考えると分からなくもない発想なのですが…。)


とりあえず僕はこの作品はアルモドバルの小休止映画と考えています。近頃傑作を生み出し過ぎてましたからね。
というわけで、次の作品にも期待してますよ!





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