2016/12/15

"The Edge of Seventeen" 『スウィート17モンスター』

監督:ケリー・フレモン・クレイグ
出演:ヘイリー・スタンフェルド、ヘイリー・ルー・リチャードソン、ブレイク・ジェンナー
撮影:ダグ・エメット
音楽:アトリ・オーヴァーソン
104分

まぁまぁな青春ハイスクールドラマ。

学校で人気者の兄を持ちながら、周囲とうまく馴染めず鬱々とした日々を過ごしている高校生ナディーン。そんなある日、彼女は彼女の幼馴染クリスタと兄が出来ていることを知り、大げんか。その日を境に孤立を深めていくナディーン。果たして彼女は「普通」の高校生活を送ることができるのか…。


この作品、ハマる人にはかなりハマることは間違いないと思います。

ただ、ここ何年かで薄々感じていたことを、今作でついに確信。どうやら僕はティーンの女子の話に全く共感できないみたいです。

最近で一番話題になった例がシアーシャ・ローナン主演の『ブルックリン』。そして去年話題になったインディ映画の"The Diary of a Teenage Girl"。ちょっと古いものでキャリー・マリガン主演の『17歳の肖像』などなど…。どれも世間受けはいいものの僕的にはピンと来ず。

これを言っちゃあおしまいなんですが、これらの作品に共通して言えることがメインキャラクターが自分勝手でその上悪いことすべてが自分以外の誰かのせいで起こっていて、自分は常に被害者であると思っているパターンがあまりに多く、そういう部分に全く感情移入できないんです。

まぁそういうのがリアルなティーン女子なのかもしれませんが、正直そんなアンライカブルなキャラクターを2時間も観ていたくありません。

そんなわけで本作のメインキャラ、ナディーンもまさしくそんな感じ。
ただそんな使い古されたテーマ、そしてキャラクターという圧倒的不利な環境の中で見事この作品を支えたのが、間違いなく主演のヘイリー・スタインフェルドの演技。
彼女、素晴らしかった。ていうかこの人がやってなかったら途中で見るのをやめてたレベルにその他が退屈。

このナディーンというキャラもヘイリーがレイムになりすぎず、かといって卑屈にもなりすぎず、そして根暗にもなりすぎない、そんなギリッギリのラインを攻めていって見事に説得力を持たせてくれたおかげで、僕も映画の最後まで彼女の物語をしっかりと見届けることができたと思います。

演出や撮影、音楽、編集などの技術的なことは正直なにか敢えて言うほどのものはなかったかな。

あ、ウディ・ハレルソンはいつも通り飄々としてて良かったですよ笑

まとめると、僕的にはかなり凡作です。ただヘイリー・スタインフェルドは素晴らしく、彼女がいなかったらこの作品は成り立っていなかったでしょう。

繰り返しになりますが、この手の映画が好きな人にはがっつりハマるような気はします。

トレーラー

IMDb              8.0/10
Rotten Tomatoes          94%
metacritic            77/100
Cinemascore            A-

日本公開:201/04/22

追記:
2017/01/26 - 邦題、日本公開日変更しました。

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