2016/03/06

"Eddie the Eagle" 『エディ・ザ・イーグル(原題)』

監督:デクスター・フレッチャー
出演:タロン・エジャートン、ヒュー・ジャックマン、クリストファー・ウォーケン
撮影:ジョージ・リチャードソン
音楽:マシュー・マージソン
106分

まぁ当たり障りのない作品でした!

幼少期からオリンピック出場を夢見るエディはイギリスチームがこれまでスキージャンプでの出場が何十年にも渡ってないことを知り、その枠での応募を決意。しかし出場するためには規定の距離を飛ぶ必要があった。これまでスキージャンプの経験がないエディは果たしてカルガリーオリンピックに間に合わせることが出来るのか。



すごくイギリスらしい粋な小品。

アメリカ的サクセスストーリーがあるわけでもなく(まぁサクセスストーリーではあるんだけど笑)、ただひたすらエディという人物がいかに自分の夢を追い続け、そして何を掴んだかを彼とヒュー・ジャックマン演じるコーチの視点から追っていきます。

正直この類の作品が腐るほど作られたのは知っています。そしてこの作品も決してそれら以上の傑作というわけではありません。
ただ明らかに区別することには成功しています。

その理由が間違いなく主演のタロン・エジャートンとヒュー・ジャックマンの二人。
特にタロン・エジャートンはかなりなりきっています。去年の『キングスマン』でブレイクした彼ですが、意外にもこういう演技もできるんですね!笑

そして作品の焦点は彼が何を成し遂げたかではなく、あくまでコーチや彼の両親など周りの人物との関係に当てられています。この作りが非常に上手い!

とりわけお母さんとのやりとりとラストの父親のシーンにはちょっとホロっとさせられました笑

そしてもう一つ良かったのが音楽!
当時のブリティッシュポップに代表されるようなシンセ色の強いスコアが全編を彩り、作品の雰囲気をうまくまとめています。
やっぱりシンセの音楽って懐かしい感じがしていいですね。当時は僕はまだ生まれてませんが笑

ただ問題点も。監督が俳優出身のデクスター・フレッチャーということもあっていまいち演出力が足りてない。もっというと構図などの見せ方をあまり分かってない印象。全編の8割ぐらいは画的につまらないショットなので、もうちょっと照明なり背景なりを工夫して面白みを持たせてくれてたら、良かったかな…。話は面白いけど見せ方が力不足かなぁ…。


まとめると、問題点はかなり多いんですが観た後は間違いなく気分良くなれる作品です。
こういうスポーツ系の作品が好きな方はぜひ劇場でどうぞ。何より今年はオリンピックイヤーですしね笑

トレーラー

IMDb            7.6/10
Rotten Tomatoes        76%
metacritic          53/100

日本公開:未定

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